欧州では、ガラスの器には長い芸術工芸の伝統があり、貴重な物、身近な物として受け止められています。プラスチック容器の酒類や食料品もありますが、やはりびんの方が高級感や美味しさを感じると選ばれることも多い。また北米でもアルコール飲料はガラスびんと定着しており、特にビールは直接びんから飲む「ラッパ飲み」が好まれます。

近年は、清涼飲料における容器(ペットボトル)の参入が著しく、ガラスびんの需要が減少していますが、アルコール飲料はガラスびんがまだまだ一般的です。
確かに、スーパーや海外ドラマでも、缶ビールはあまり見ないかもしれませんね
一方、日本ではビールといえば缶ビール。居酒屋では生中(ジョッキ)が多く、瓶を注文する人も減少したように思います。

ヨーロッパ諸国では、飲料容器に対するデポジットの活用が盛んです。例えば、ドイツではスーパーや小売店に返却することで15セント(約18円)の「デポジット(預り金)」が受け取れます。2003年より強制デポジット制度が導入され、リターナブル容器の利用促進と、ワンウェイ容器の回収・リサイクル率の向上、空き容器の廃棄防止が図られているそうです
日本でもデポジットシステムが採用されている地域はありますが、浸透しているとは言い難いですね…やはり文化の違いでしょうか。

日本の消費者は「便宜性」を重視する傾向があり、持ち運びに便利・容易なペットボトルや缶が好まれます。また近年は小売店が減少し、大型スーパーでの買い物が多くなったこともリサイクル意識の低下を助長しているのかもしれませんね

リターナブルびんは、繰り返し使えば使うほど環境負荷が少なくなります。長期保存ができ、品質劣化もしないガラス容器の使用を促進していきたいものですね